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2009年9月

アメリカ・カナダ視察旅行(1980・9)

約30年前の面白い写真を見付けましたので紹介します。1970年代に2回のオイルショックを経験した石油貧国の我が国では石油代替エネルギー開発の独自技術を官民共同して確立すべく、先ず政府助成金によって先進技術を視察しようと云う事になった。石油開発会社は勿論、鉄鋼、プラント、重機、化学メーカから銀行業まで各産業分野16名が2週間にわたって視察旅行をした。経費の3分の2が政府負担で随所に観光も入れ、ホテルはヒルトン級の大名旅行だった。今ほど世相も世知辛くなかったのだろう。そんな思い出の写真の一部を紹介します。

1、クラシック・ホ-ス・ヘッド

File0009_2 自噴しない油層からオイルを汲み上げるポンプで、地上に往復運動をする装置を設けて上下運動を繰り返し原油を押し上げるサッカー・ロッド・ポンプ(ビーム・ポンプとも云う)の原型で1800年頃登場し現在も使われている。上下運動が馬の頭に似ていることから米国石油業界ではホース・ヘッドと呼ばれる。ロング・ビーチの人工島に数百本のポンプが昼夜稼働する光景は素晴らしかった。写真はシェブロン石油の事務所前に飾られていた原型だが、映画”ジャイアンツ”(ジェームス・デイーン主演)でご覧になった方も多いだろう。

ラスベガス

File0004 ロスから大型バスを利用してロッキー山脈を北上しカナダのアルバータ州へ入るのでラスベガスが旅の起点となった。この時2回目の訪問だったがショウ見物は初めてだった。スター・ダストでホワイト・タイガーのマジックショウを見たが総てが新鮮で驚きの連続だった。当時はダウンタウンが中心でストリップ通りの巨大ホテルは未だチラ・ホラ程度だったように記憶する。現在のようにホテル&カジノの一体型だけでなくカジノ専門の店も多く、庶民的な感じさえした。ネオンの素晴らしさは鮮明に記憶している。老婦人が$1スロット・マシンで大当たりをしパニック状態になり、機械から溢れる$1コインを警備員が拾い集めていた光景を懐かしく思い出す。

フエアモント・バンフ・スプリングス

File0001_2

1883年温泉発掘から急速に発展した街でカナダ横断鉄道を敷いた時、米国に負けないホテルを建ててヨーロッパ人を呼び込む為に建てられた。ボウ川近くの森の中に聳える壮麗な佇まいはヨーロッパの古城そのものだった。内装は豪華だったが今では部屋は少し狭い感じもするだろう。広大な敷地内には数多くのレストランやショッピング、スパ等もあり小さな街の感じだった。

4、モーレイン湖

File0002何千年も前 、大量の岩石が流れをせき止めて出来た湖でレイク・ルイーズから南へ12kmのバンフ国立公園にある湖でカナダの旧$20紙幣に描かれている場所。周囲はカナデイアン・ロッキーの険しい山々に囲まれた風光明美な所だった。

5、オイル・サンド掘削現場

File0010_2 オイルサンドとは極めて粘性の高い鉱物油分を含む砂岩で、カナダ・アルバータ州東部アサバスカ地域とベネズエラ東部オリノコ地域に偏在し、埋蔵量は石油の2倍とも推定されるが油分(ビチューメン)の抽出コストが高く、又廃棄土砂の処理費用が大きいため余り開発に手をつけられていなかった。写真はアサバスカのSun Cor社のオープン・ピット採掘現場

6、60㎥バケツ

File0008_2 露天掘りのオイルサンドを掘り起こす巨大バケットで、我々20人が乗っても写真のように十分なスペースがある。これで一掻きしたオイル・サンドをベルト・コンベアに乗せて処理設備まで運び、乾溜したり化学処理をしてビチューメンを抽出するのだがスケールの大きさに圧倒されるだけだった。

カルガリー

File0003 アルバータ州は雄大なカナデイアン・ロッキーを擁し、神秘的な湖や万年雪に覆われた連峰と大氷河が点在する自然の宝庫で陽気なカーボーイ・スピリッツが今も残る活気溢れる街だった。カルガリ・タワーから眺めたロッキーの山麓が素晴らしかった。田中角栄氏絶賛のバッフアロー・ステーキをトライしたが硬くてデカイだけだったのも想い出だ。

8、オイル・シェル採掘現場

File0004_2_2 油母岩(油母を多く含む岩石)から油母を抽出し、化学処理をして液状炭化水素を得るもので米国のコロラド、ユタ、ワイオミングに偏在する。中国他では此の侭燃料として使っている所もある。写真はコロラド州のTOSCO社のデモンストレーション・プラント(生産量1000t/日)だが当時11000t/日×6基が商業ベースで稼働していた。岩石を運ぶ50tダンプカーの巨大タイヤがブリッジストン製であった事が嬉しかった。

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