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2014年2月

奈良の近代建築物巡り(2014・2)

連日の寒波襲来で家に閉じ籠った侭で些か運動不足だ。京都と同様奈良も大戦の被害がなかったので明治、大正期に建てられた近代建築物が多く残っている。”なら瑠璃絵”イベント見物を兼ねて奈良の近代建築物巡りを楽しんできた。その一コマを紹介します。

旧JR奈良駅(奈良市総合観光案内書)

002昭和9年大阪鉄道管理局工務課設計(主任柴田四郎)。古社寺を思わせる建物で壁、窓、柱等の作りは古典主義が流行した19世紀ヨーロッパ風だ。鉄道交通が盛んになり始めた奈良で“古典”を自負する心意義がデザインに表れている。平成16年新駅舎新設時、解体せずに18m移動した。(奈良市三条本町)

南都銀行・本店登録文化財

001_2大正15年建設の第六十八銀行が前身で昭和9年南都銀行になった。設計者の長野宇平冶は旧奈良県庁の設計者。国立博物館と並ぶ本格的な洋風建築で、正面のギリシャ建築風の円柱、2階の窓のペテイメント(三角形の飾り)、軒先のモニュメント等が見事だ。商店街の中に建っているので見過ごしてしまうが美しい建物だ。(奈良市登大路町)

奈良ホテル

003明治42年建築の木造2階建てで、設計者は日本銀行本店、東京駅などを手掛けた辰野金吾。和風の外観を持つ和洋折衷様式で関西の迎賓館として開業し,ヘレンケラー、リンドバーグ、オードリヘップバーン、アインシュタイン、ダライラマ等著名人も多く利用した。1945年占領軍に接収され、米軍のレクリエーション施設として使用され、ホテル全体をペンキで塗りつぶす計画もあったがベランダの手すりだけにとどめた。

仏教美術資料研究センター重要文化財)

004長野宇平冶のデザイン規制が生きる奈良公園内に、奈良県物産陳列所として明治35年奈良県技師・関野貞設計により完成。平等院鳳凰堂を手本とし、和風の外観だが全体のプロポーションは洋風。サラセン風の円窓や上げ下げ窓に見られる作りも純粋な和風とは一味違う。昭和26年奈良国立文化財研究所となり内装に手が加えられていたが、今は元に近づける形に改修され現在に至る。(奈良公園内)

奈良女子大記念館重要文化財

006明治42年京都帝国大学建築部長兼奈良出張所長心得の山本治平衛設計による奈良女子高等師範学校本館が前身。ヨーロッパの木造建築の形式であるハーフテインバーを採用した華麗な洋風木造建築。屋根を支える構造は木造トラスで約16mの長さに亘って中間に柱なしで屋根を支えている。建物は竣工以来改変された個所が殆どない当時の姿を残している。

奈良国立博物館・本館(重要文化財

005_2明治27年京都博物館、赤坂離宮等を設計した片山東熊による設計奈良で初めての本格的な洋風煉瓦作りで、煉瓦を複雑に組んだ厚い壁そのものが建物を支える。正面の柱、窓等は実用ではなく装飾としてデザインされている。

奈良少年刑務所

007_2明治41年司法省営繕課・山下啓次郎設計による旧奈良県監獄署。監獄の近代化に取り組んだ明治政府が整備した五大監獄の一つ。正門はヨーロッパの古城を思わせる建物だが当時の受刑者が殆ど施工したそうだ。

なら瑠璃絵

010_2世界遺産・春日大社、興福寺、東大寺を幻想的な光の回廊で繋ぎ、美しく神秘的な瑠璃絵の世界に誘うイベントで、各々の社寺で手を合わせることで幸せが訪れ、平和の祈りとなって世界に届くようにとの思いで開催され今年で5回目になるそうだ。各々でイルミネーションが行われていたが写真は新公会堂の浅茅が原でのLEDイルミネーション。

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