文化・芸術

絶滅危惧種の動物切手・シリーズ6 (2014・7)

今月は鬱陶しい梅雨空が続いたため,気儘な放浪も出来なかったので、隠れ趣味の一つ切手収集からユネスコ発行の”絶滅危惧種動物の切手"の一部を紹介します。2013年9月に続いてシリーズ6になりますが、今回は哺乳類偶蹄目のウシ科、ラクダ科、シカ科、カバ科と貧歯目のアルマジロ科、アリクイ科の動物切手を紹介します。

偶蹄目(ARTIODACTYLA)

シンリンバイソン(ウシ科)   BISON  BISON  ATHABASCAE

Img_0001_3北米に分布。体高150cm、体重1350kg.インデイアンの主要な狩猟獣で19世紀初めまで北米の草原には何万頭と生息していたが、白人がインデイアンの生活源を断つため乱獲し、20世紀初めにはほぼ絶滅した。1890年には1000頭が生息した。

アラビアオリックス(ウシ科)  ORIXY  LEUCORYX

Img_0004アラビア半島のオーマンに分布。体長160~180cm、体重65~75kg.かってはアラビア半島、シナイ半島、イラク、シリア等に生息していたが、狩猟や中近東戦争の犠牲で、1972年野生種は絶滅し、その後保育飼育で150頭まで増加してきた。

ダマガゼル(ウシ科)   GAZZELLA  DAMA

Img_0006_2モーリタリア、スーダンのサハラ砂漠に分布。体長140~165cm、体重40~75kg。.ガゼルの中では最大種。モロッコダマガゼルは1960年代絶滅状態に近く、"モホールの卵"として漢方薬原料の密猟が盛んで、生息数は不明。

グアナゴ(ラクダ科)  LAMA  GUANICOE

Img_0008ペルー、ボリビア、チリ、アルゼンチン、バタゴニアに分布。体調120~180cm、体重60~80kg.。標高4000m以下の半砂漠地帯の草原に生息。アルゼンチンに55万頭、チリ2万頭、ペルーに1300頭が生息ていると見られる。

イランダマジカ(シカ科)  CERUUS  DAMA  MESOPOTAMICA

Img_0002_2イランに分布。体長210~240cm、体重180~200㎏。以前はシリア、パレスチナ、イラン、イラクに生息していたが乱獲と生息地破壊から1917年には絶滅視され、1950年代にイランで約30頭確認されたが、現在は保護区で118頭までに増加した。

カバ(カバ科HIPOPOTAMUS  AMPHIBIUS

Img_0003アフリカに分布。体長3~3・5m、体重1600~3200kg.ゾウやサイに次ぐ陸上での大型動物で、日中は20~30頭の群で河川や湖の水中におり、夜間陸上に上がり草を食べる。妊娠期間は249日、寿命は約45年。

貧歯目(EDENTATA)

オオアルマジロ(アルマジロ科)   PRIODONTES  MAXIMUS

Img_0005コロンビア南部、ベネズラ東部、アルゼンチン東北部に分布。全長75~100cm.、体重45~60kg.アルマジロの中で最大種。低地やサバンナで生息。アリ塚や朽木を壊し、アリ、昆虫、ジムシ、ヘビ等を食す。食用の為の狩猟、交通事故死も増える。

オオアリクイ(アリクイ科)  MYRMECOPHAGA  TRIDACTYLA

Img_0007中央、南アフリカに分布。体長100~120cm、体重18~39㎏。一か所の採餌は兵隊アリが集まってくる迄の1分間で、一日の必要量の0・5~1%程度なので、広範な行動域を必要とする。一産一子で独立まで二年と、遅い成長と生息密度の低さと狩猟で減少。ペルー、ブラジルの多くの地で姿を消している。












 

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絶滅危惧種の動物切手・シリーズ5(2013・9)

今月も隠れ趣味の一つ”切手収集”からユネスコが発行する絶滅危惧種動物の切手を紹介します。2013・7月に続いてシリーズ5になりますが、今回は哺乳類・奇蹄目のサイ科、ウマ科、長鼻目ゾウ科の美しい切手を紹介します。

奇蹄目(PERISSODACTYLA)

コロサイ(サイ科)   DICERUS  DICORNIS

Img_0001サハラ以南の南、東アフリカに分布。体長3~3・8m、体重1~1・8t。アフリカニカクサイとも呼ばれ角が薬用として取引され激減。1980年には18カ国で2万頭生息したが、1987年には14カ国で3800頭まで激減した。

アジアノロバ(ウマ科)  EQUUS  HEMIONUS

Img_0004_2西、中央アジアに分布。体長120cm、体重290kg。シリア、イランに生息するシリアノロバ、イラン北部のオナガー、ロシア西部、西アジアのクーラン、モンゴル、中国西北部のチゲタイ、インド西北部のインドノロバ、ヒマラヤ北部のキヤンの6種類に分類される。

チゲタイ(ウマ科)  EQUUS  PRZEWALSHI

Img_0005_2中国南北部、モンゴルに分布。体長140cm、体重200kg。アジアノロバでは最大。1992年ゴビ砂漠周辺で2500頭確認されている浜市立野毛山動物園に一対飼育されている。

グレビーシマウマ(ウマ科)  EQUUS  GREVYI

Img_0002_4野生馬では最大。縞模様が綺麗な為、毛皮の乱獲と、生息地破壊で激減した。エチオピアでは1980年に1500頭を確認。ケニアでは1992年14000頭を確認したが、ソマリアでは1978年以降生存が確認されていない。

 

長鼻目(PROBOSCIDEA)

アフリカゾウ(ゾウ科)  LOXODONTA  AFRICANA

Img_0003_2サハラ以南のアフリカに分布。体長6~7・5m、体重4~5t。現存する最大の陸生哺乳動物。大きな耳のサバンナゾウと小さく丸い耳のシンリンゾウに大別される。生息数は76万頭と推定されるが、象牙需要が多く密猟が絶えない。

アジアゾウ(ゾウ科)  EREPHAS  MAXIMUS

Img_0006_2インド、インドシナ、中国に分布。体長5・5~6・5m、体重4~5t。一般にインドゾウと総称されるが、4亜種があり生息数は3・5~4・5万頭と推定されるが、その半数はインドゾウである。

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絶滅危惧種の動物切手・シリーズ4(2013・7)

今月は旅行予定もないので隠れ趣味の一つ”切手収集”から、ユネスコが発行する絶滅危惧種切手を紹介します。2013・2月に続いてシリーズ4になりますが、今回は食肉目のハイエナ科、クマ科、イヌ科、アザラシ科動物の美しい切手を紹介します。

食肉目(CARNIVORA

アードウルフ(ハイエナ科) PROTELES  CRISTATUS

Img_0002_2南及び東アフリカに分布。体長85~105cm、体重8~12kg。平原やサバンナに生息。昆虫、シロアリ、ネズミ、鳥や死肉を食べる。妊娠期間は59~61日。寿命は飼育下で13年程。

ホッキョクグマ(クマ科) URSUS  MARITIMUS

Img_0004_3北米、ユーラシア北部に分布。体長200~250cm、体重300~800kg。最大の肉食獣で、頭が小さく首が長い体形は泳ぎに適応しており、沿岸から300km以内の北極海の海氷や島、沿岸に生息。毛皮目的の乱獲で生息数は25000頭と推定される。

マレーグマ(クマ科) HELARCTOS  MALAYANUS

Img_0005_3北東アジアに分布。体長100~140cm。体重27~65kg。クマの仲間で最も小型。雑食性で果実、小型哺乳類、昆虫などを採食。特にシロアリ、ハチを好む。生息数はスマトラに2000頭以下、ボルネオに5000頭以下とみられる。

ヒグマ(クマ科)  URSAUS  ARCTUS

Img_0007_4ユーラシア、北アメリカに分布。体長170~280cm、体重90~780kg。もっとも広い範囲に分布し、生息環境も様々だが、日本にもエゾヒグマが生息する。ヨーロッパ南部の個体は小型だが、南アラスカは大型で、北極熊と並び地上最大の食肉獣である。全世界での生息数は100万頭と推定されている。

メガネグマ(クマ科) TREMARCTOS  ORMATUS

Img_0001_3南米(ベネズエラ、アルゼンチン、ボリビア)に分布。体長120~180cm、体重130~200kg。標高3600m迄の山岳地帯で生息。農耕地の開発や、作物を荒らす害獣として捕獲され、生息数は2万頭以下とみられる

ハイイロオオカミ(イヌ科) CANIS  LUPUS

Img_0003_4ユーラシア、北アメリカに分布。体長80~160cm、体重20~80kg。イヌ科最大の肉食獣だが北に行く程大きい。7~13頭の群れで行動する。北半球の様々な環境で生息するが、毛皮目的と森林伐採による生息地域減少が原因で100万頭の生息と推定される。

チチュウカイアザラシ(アザラシ科) MONACHUS  MONACHUS

Img_0006_3エーゲ海、地中海東部、黒海南西部に分布。体長250~270cm、体重260~300kg。15世紀に商業的捕獲が盛んに行われ、1950年以降は人口増と工業化の影響、更に漁網を破るため、狩の対象とされ生息数は500頭以下と推定される。

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絶滅危惧種の動物切手・シリーズ3(2013・2)

今月は旅行の予定もなく、海外旅行記録のストックも尽きたので、隠れ趣味の一つ”切手収集”から、ユネスコが発行する絶滅危惧種動物切手を紹介します。2012・8に続いてシリーズ3になりますが、今回は食肉目のネコ科動物の美しい切手を紹介します。

食肉目(CARNIVORA)

ピューマ(ネコ科)FELIS  CONCOLOR

Img_0001北米から南米に分布。体長100~190cm。体重40~90kg。山猫科の中では最大の動物でクーガー、マウンテンライオン、アメリカライオンとも呼ばれる。牧場の牛、羊等を襲う為駆除される事も多く、フロリダの湿原に住む”フロリダパンサー”で知られるピユーマは30~50頭の生存と絶滅状態にある。

カナダオオヤマネコ(ネコ科)FELIS LINX  CANADENSIS

Img_0002北米北部に分布。体長67~110cm、体重5~20kg。針葉樹林や密な低木林に生息。明るい褐色で斑点がある。尾は短く、先端は黒いが変化に富む。妊娠期間は60~74日。一産で1~5子を産む。

トラ(ネコ科) PANTHERA  TIGRIS

Img_0004_2インド、東南アジア、中国東北部、シベリアに分布。体長170~250cm、体重150~270kg。ネコ科動物で最大。美しい毛皮目当てやスポーツ狩猟、森林伐採等で減少しベンガルトラ(インドトラ)が3500~5000頭、インドシナトラ800~1400頭、スマトラトラ400~500頭しか生息していない

カラカル(ネコ科) FELIS  CARACAL

Img_0003_2アフリカ、トルキスタン、インド北西部、アラビアに分布。体長60~90cm、体重8~20kg。草原や丘陵地帯に生息し、ハイラックス、ネズミ類、トカゲ鳥等を食す。イランやインドでは訓練され、ウサギや鳥の狩に使われた事もあるが、家畜を襲う為駆除された

ヒョウ(ネコ科) PANTHERA  PARDUS

Img_0006_3アフリカ、アジア南部、東部に分布。体長100~170cm、体重30~70kg。美しい毛皮の為密猟が絶えない。1970年に25~100頭とも推定されたがその後多くの個体群が希少化し、アムールヒョウ(ロシア)20頭位、中国、朝鮮半島にも僅か、ペルシャヒョウ500頭以下の生息とみられる。

オセロット(ネコ科)  FELIS  PARDALIS

Img_0005_3中米から南米に分布。体長80~100cm、体重12~15kg斑紋が極めて美しいのでコートや襟巻目的に捕獲され、英米へに輸出が多く、1年間に米国へ10万枚、英国へ7万枚の毛皮を輸出されたこともあった

ユキヒョウ(ネコ科) PANTHERA  UNCIA

Img_0007_2チベット、ヒマラヤに分布。体長110~180cm、体重30~50kg。夏は標高2700~6000mの岩場に、冬は1800m以下の森林に生息。毛皮目的と家畜を襲う為捕獲され推定生息数は5~6千頭。インドのラダック仏教儀式にはこの毛皮が着用される。

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絶滅危惧種の動物切手・シリーズ2(2012・8)

今月は旅行の予定もなく海外旅行記録のストックも尽きてしまったので、隠れ趣味の一つ”切手蒐集”からユネスコ発行の絶滅危惧種動物の切手を紹介します。2011・9に続いてシリーズ2になりますが今回は鯨目、海牛目と食肉目の一部の美しい切手を紹介します。

鯨目(CETACEA)

シャチ(マイルカ科)ORCINUS ORCA

Img_0001 世界中の海域に分布。全長5~8m、体重2・5~7t。魚やアザラシ等を食べるが、群れで鯨を襲って食べる事もあるので海のギャングとも云われる。頭がよく、人にも慣れ、芸を覚えるので水族館で飼われる事も多く寿命は60~100年。危機的な数字にはなっていないと思う。

シロナガスクジラ(ナガスクジラ科)BALAENOPTERA MUSCULUS

Img_0002 世界中の寒冷海域と遠洋に分布。全長25~33m、19世紀には20~30万頭生息していた地球最大の生物だが、1963年で4000頭に激減。35年以上前の国際会議で完全保護され、6000~14000頭の生息と推定される。

海牛目(SIRENIA)

アマゾンマナテイー(マナテイー科)TRICHECHUS INUNGUIS

Img_0003 アマゾン川、オリノコ川流域に分布、全長2・8m。肉と皮下脂肪を一緒に煮込んだ”ミキシラ”は1カ月以上腐らないとして、原住民の貴重な食糧であった。移民による皮革目的の捕獲で多くの地域固体類が絶滅した。1979年には自然保護区で生息が確認されている。

食肉目(CARNIVORA)

ジャイアントパンダ(パンダ科)AILUROPODA MALANOLEUCA

Img_0004中国・四川省、甘粛省、陜西省に分布。体長120~150cm、体重100kg。標高2000~3500mの岩山の竹林に単独で生活し、主食は竹の他に小動物も食べる。消化器が植物に適応していないので消化効率が悪く、1日の大半を採食に費やす。現在1100~1500頭が生息と見られる

レッサーパンダ(パンダ科)AILURUS POLGENS

Img_0006 国、ネパール、ビルマに分布体長50~60cm、体重3~5kg。標高1800~4000mの竹林に単独で生息。タケ、果実、小動物等を食べる。ネパールレッサーパンダとシンセンレッサーパンダがあるが、どちらも5000頭以下の生息と推定される。

クロアシイタチ(イタチ科)MUSTELA NIGRIPES

Img_0005_2北米に分布。体長50~53cm、尾長11~13cm。草原に住み、食物をプレーリードッグ(小型のげっ歯類)に依存するが、牧場開発でプレーリードッグが殺される為、野性の生息が減り、50頭以下と見られる。飼育下での繁殖が試みられている。

ラッコ(イタチ科)ENHYDRA LUTRIS

Img_0007 アメリカ、カナダ、ロシアの太平洋岸に分布。体長55~130cm、尾長13~30cm。毛皮目的で乱獲され、絶滅状態まで追いつめられたが現在は保護され、アラスカ、ロシアで5万頭以上。カリフオルニア、メキシコで2500頭が生息している。

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絶滅危惧種の動物切手(シリーズ1)(2011・9)

今月の海外旅行記録のストックが尽きてしまったので、今回は隠れ趣味の一つ”切手蒐集”からユネスコ発行の絶滅危惧種動物の美しい切手を紹介します。10年前にN・Yユネスコ本部を訪ねた時、入手したものの一部です。今回はシリーズ1として哺乳類の中で霊長目の切手を紹介します。

霊長目(PRIMATES)  

1、アカアシドウクザル(オナガザル科) PIGATHRIX NEMAEUS

Img_0001 ベトナム北部からラオスに分布。体長64cm、体重14kg、黒と赤茶のツートンカラーの後肢が特徴。3~15頭で移動する。中国の海南島では絶滅、ベトナムでは戦争中の枯草剤散布による森林破壊で激減。1974年には30~40頭だったが今は2000頭位に回復したとみられる。

バーバリマカク(オナガザル科) MACACA  SYLVANUS

Img_0003モロッコ、アルジェリア北部に分布。体長45~60cm、体重4~10kg。北アフリカに生息する唯一のマカク属だが狩猟や山林火災等の為の森林伐採で激減。モロッコのマトラス山脈中部に約1万頭が生息している他は少ない。

チベットモンキー(オナガザル科) MACACA  THIBETANA

Img_0005 東チベットから中国・四川省に分布。体長60cm、体重12kg。現存するマカク属の 中では最大で800~2000mの高地で生息している。

シルバールトン(オナガザル科) TRACHYPITHECUS  CRISTATUS

Img_0002 スマトラ、ボルネオ、マレーシア、ベトナムに分布。体長40~60cm、体重5・2~8・5kg。体毛は褐色がかった黒で、王冠状の冠毛を持つ。

5、アビシニアコロブス(オナガザル科) COLOBUS  GUEREZA

Img_0004_2中央アフリカ、コンゴ、ナイジェリア、ケニアに分布。体長45~70cm、体重5・4~14・5kg。体毛は全体に黒いが、顔の周りが白く、背中の前部から白いマント状の毛を持つ。ケニア山ではアルビノ(白化型)がよく見られる。

カンムリキツネザル(キツネザル科) LEMUR  CORONATUS

Img_0006 マダガスカル北部に分布。体長34cm、体重1・7kg。森林を焼き払う環境破壊で激減。最近は4ヶ所の特別保護区だけで、生息数はカカラバ地方の乾燥林で約100頭/㎢、タンブレ山の湿林で約50頭/㎢の生息数と見られる。

7、イタチキツネザル(キツネザル科) LEPILEMUR  MUSTELINUS

Img_0008 マダガスカル島内に広く分布。地域ごとに亜種として分類。生息数は最大で10万頭以下と推定される。

8、オランウータン(ショウジョウ科) PONGO  PYGMAEUS

Img_0010 ボルネオ、スマトラ島に分布。体長150cm、体重144kg。マレー語で”森の人”を意味する。妊娠期間は264日で、類人猿中最も長く、授乳期間は4年。北スマトラに1万頭、ボルネオに1万5千頭の生息と推定される。

9、チンパンジー(ショウジョウ科) PAN  TROGLODYTES

Img_0007アフリカに分布。体長85~90cm、体重30~40kg。西はセネガルから東はタンザニアに生息し、類人猿中唯一サバンナへ進出した。果実を好む雑食性。20~100頭で集団生活するが森林破壊で減少。全域で13万頭以下の生息と推定。

10、 ピグミーチンパンジー(ショウジョウ科) PAN  PANISCUS

Img_0009アフリカ・ザイール川左岸の熱帯雨林に分布チンパンジーよりやや華奢。他の類人猿とは分布域を重複させていない。両性から成る20~120頭の集団で暮らし、果実を好む雑食性。全域で1万3千頭の生息と推定される。

11ゴリラ(ショウジョウ科)  PONGIDAE

Img_0011 赤道直下の熱帯アフリカの東西に分布。身長125~175cm、体重75~165kg。霊長類中最大で、妊娠期間は258日で授乳期間は約3年。果実を好む。大人のオス1頭とメス数頭から成るハーレム型の集団で暮らす。好戦的と誤解され狩猟され激減。約3万5千~4万5千頭の生息と見られる。

12ゴールデンライオンタマリン(マーモセット科)LEONTOPITHEUS ROSARIA

Img_0012ブラジルのリオネジャネイロにのみ生息。体長20~34cm、体重600~800g。昔はエスピリット州にも生息したが絶滅。全身が黄金色の光沢のある絹状の毛で覆われている。野性下では400頭以下の生息。飼育下では繁殖している。

13ショウガラコ(ロリス科) GALAGO  SENEGALENSIS

Img_0013 セネガルの北、サハラ砂漠以南のアフリカに分布。体長20cm、体重250g。”ブッシュ・ベビー”の名で知られ、開けた草原や低木に生息。小鳥、卵、果実、樹脂を採食。ペット取引と生息環境の破壊で激減した。

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敦煌・莫高窟の壁画(続編)

シルクロードの旅で敦煌の莫高窟を訪れてから既に10年が経った。旅の様子と壁画を2007・7に紹介したが、今回はその続編として中国郵政電子省がシリーズで発行した特別切手から壁画の一部を紹介します。壁画の写真撮影は禁じられているので彩色豊かな切手からの紹介になりますが最近では壁画の痛みが激しく入場できる窟も限定しているようです。更にはウイグル民族問題が微妙な情勢になり、ウルムチへ入り難くなったのでシルクロード旅行も気軽に行けなくなってきたのは残念だ。

そもそも有名な莫高窟は河西省の西端にある敦煌のオアシスの南に広がる砂丘・鳴沙山の東麓にあり、遠い昔、前を流れる大泉河の水量が多くその奔流が鳴沙山の東麓を削り1・6kmに及び断崖を形成したといわれる。禅窟は366年(建元2年)に建築され始め1000年以上にわたって拡張と修復を繰り返し約600の窟龕が開かれたが、壁画や仏像が残っている窟龕は492を数える。莫高窟は敦煌3所(他に西千仏洞、楡林窟)の禅窟の中でも最大規模で仏教美術面でも一際群を抜き、塑像は2415体、壁画は45000㎡に達するほどで中国古代仏教美術の宝庫と云われる。現存する窟龕の造営は5世紀前半の北涼から北魏、西魏、北周、隋、唐、五代、宋、西夏、元と10代10世紀に亘る。1961年に中国政府は莫高窟を歴史的文化的見地から保護下に置き1987年ユネスコの世界文化遺産に登録された

、供養菩薩北涼272窟・西壁の西側

File0001 仏の教えを聞き、あの世に幸せがあることを喜び、思い思いの姿態で踊っている”伎楽図”の伎楽天を描いている

2、狩猟西魏249窟

File0003馬に乗った猟師がモンゴルガゼルと虎を追っかけている姿で、明るく自然な表現である。動物や猟をする人を描いて人間界を表す一方、その上部を天空に見立てて仏教的内容と共に中国古来の神話伝説など神仙思想の要素を持つ多くの神々を描いたものの一部である。

格闘西魏285窟・南壁

File0005_2500羅漢が仏になる壁画は西魏の絵物語の重要な部分だが500羅漢が官軍と闘っている光景を描いている(得眼林物語)。物語は500人の強盗が暴れていたので官軍を差し向け、捕え衣服をはがし、両眼を抉られて山林に放遂された。強盗の一人が苦しみのあまり仏の名を呼ぶと、仏は慈悲心を持って妙薬を彼らの眼に吹き込み強盗は再び光明を得た。仏の説法によって過去を悔い改め、仏に帰依し山林に隠棲して修業を励んだと云う。

4、建塔北周296窟

File0007 この時代の文化と芸術は輝いており、鮮やかな色彩と迫力のある形でバイタリテイに溢れる。仏が経典を説くときには空に飛天がある

5、救済観音(420窟・上部

File0009 仏教経典の図解壁画で覆われている一部で、仏教は中国で普及し綿々と続く中国の伝統文化に溶け込んだ。

6、維摩詰103窟・東壁門口の両側

File0002_3 帷をあげた几帳の中で眉根を寄せた厳しい顔つきの維摩詰が綸巾を被り手に羽扇を持って、正に法輪を戦わす姿を描く、迫力ある姿と性格描写は正に真を写す人物画で、隋代に比べ格段に進んだ画家の手によるものと思われる。

7、張議潮出行図晩唐156窟・南壁

File0004_2 唐王朝の敦煌の重要な歴史的儀式を描いている。唐の第16代宣宗皇帝(848)から敦煌統治のため長安から張議潮が派遣され、吐蕃から漢族支配を回復したもので楽隊、儀伏隊を従えた華やかな出行図を表している。

8、魔女196窟・西壁

File0006労度叉闘の物語”の細部で、仏弟子の舎利徳弗と外道の労闘叉が相対し、両者が種々の神通力を表して闘う有様を描いている。

9、五代山図五代61窟・西壁(4×3m)

File0008 9世紀頃日本僧憧れの聖地、山西省五台山を中心とした中国でも現在最古の地誌、名勝図として貴重である。五台山の名刹が配置され、その間をラクダや馬による旅行、旅館、馬や牛による農耕など当時の庶民風俗が展開した風俗絵巻である。五代と北宋の時代は、敦煌では中央平原と他地域での戦争による大混乱はなく、長期にわたって安定していたことが壁画からも伺える。地方の芸術学院は洞窟の建築や多くの新しい壁画手法を育んだ。仏教の聖地五台山の満ち足りた光景が描かれている。

                                          

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敦煌の壁画(シルクロードの旅続編)

敦煌・莫高窟には塑像2415体、壁画45000㎡に達する中国古代仏教美術の宝庫で、1989年世界遺産に選ばれ石窟内の撮影は禁じられている。窟の造営は北魏、西魏、北周、隋、唐、五代、,宋、西夏,元と10代10世紀に亘っており壁画の変遷が面白い。中国郵政電信省は”敦煌壁画”と題し1987年から6回シリーズで24片の切手と3枚のシートからなる特別切手を発行しているので、その切手から壁画の一部を紹介します。

1、鹿王本生(北魏)257窟・西側腰壁

File0007_3 慈悲深い九色の鹿王が河中に溺れる男を助けるため、却って身に危険が迫ると言う物語を描いている。邪鬼を処刑したり、善行を励ます仏の教えを説いている。

2、天宮伎楽(北魏)435窟

File0014 強烈で華麗な天宮の音楽家達の演奏姿態を描いている。

3、サッタ太子捨身飼虎(北魏)254窟・南壁

File0003_5 腹を減らした虎を見て哀れみ、サッタ太子が虎の餌食になるため、自ら崖にぶら下がった本生物語で、竹でわが身を刺し流血させて身を投げ虎を飼う瞬間の場面を強烈に描いている。法隆寺の玉虫厨子台座の右側に描かれているのでよく知られている。

4、農耕(北周)296窟・上部

File0013 是善事太子(カリアナミトラ)が旅行中に見た農耕の風景を描いている。窟上部には初期経典の教えを描いた壁画がある。

5、供養菩薩(隋)404窟

File0006_3 隋壁画の菩薩は美しくチャーミングで、素晴らしい姿が描かれている。隋時代の業績は敦煌で開花したと言える。

6、西域使節(唐)323窟・北壁

File0005_5 ”張賽出西域図”の馬上に漢の武帝、左に跪いて拝命する張賽を描いている。紀元前139年、漢の武帝の命を受けて西域大日氏(現在のアフガニスタン)に外交使節として行った。当時そこに至る道は漢の宿敵が実質支配していたので旅は危険と困難に満ちており、帰国までに13年かかった。この張賽の西域がシルクロード開拓の嚆矢となった。

7、菩薩(唐)401窟

File0004_9この300年間は経済が発展し、文化も繁栄したので莫大な数の岩窟を広大な地域に建てたが、壁画は輝きを変え力強く洗練されてきた。多くの画家は常に優美な菩薩を描きたがるが、この菩薩は100×50cmの大きさで生気に満ち、表情は穏やかで高貴である。

8、観音菩薩(初唐)57窟・南壁

File0001_7 阿弥陀仏が経典を説く場面を描いており”瀝粉堆金”の技法で飾られた”樹下説法図”の菩薩だが、細かな筆使いと豊富な色彩で描かれており、冠、宝石の首飾り、飾った数珠などは重厚な色使いと金粉で描かれている。(139×55cm)

9、飛天(唐)39窟

File0009_1 盛唐の壁画芸術は細心の描写と装飾的な美しさに富んだ高度の完成されたもので、お供の飛天が花を散りばめ、実際の人より大きく輝かしく、重厚な色使いで描かれた唐の代表的な描写スタイルである。

10、ホータン国王(五代)98窟・東壁(高さ2m)

File0010_3 11世紀の敦煌を支配したウイグル族の西夏王の供養者像が描かれている。17窟蔵経洞の謎を生んだ時代の敦煌の支配者である。丸々とした顔は愛嬌があるが、多数の従者に華蓋をささせているのは王者の風である。服に龍が描かれているのはホータン王と同じである。敦煌の地方政権が周囲の少数政権と調和した生活を特別配慮していた事を示す歴史的な証拠でもある。

11、供養菩薩(西夏)328窟・西壁

File0011_4 莫高窟南区の北端に位置する”三層楼”の第一層で、西夏の蜜改修に際し描き改めて、殆ど供養菩薩を並べて描くようになった。宝冠の装身具などには瀝粉堆金の手法を用い、華麗な趣を失っていない。

12、千手観音(元)3窟

File0012_8 この時代も幾つかの石窟を建てたが壁画は傑作であった。敦煌壁画の最後の表現を描いた代表的な部分で、莫高窟唯一の千手観音を主題とする窟で貴重である。千手観音は大悲観音とも言い、その慈悲の広大で救済力が優れていることで広く信仰を集めた。合掌する手を除いて大きい手が40本、上に挙げる両手は仏坐像を奉持し、下の4手は壷など持物を持ち、その他の手は種々の印を結ぶ。小手の958本は円形を表し、まるで光脊のようだ。手の描写は流れるような鉄線描を駆使している。

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